2004年12月25日

「トスカのクリスマス」

星の数ほどのクリスマス絵本があるけど、
そしてそのどれもが、それぞれにあたたかで素敵だけど、

私が好きなのは「トスカのクリスマス」という、
定番というほどメジャーではないかもしれない、ねこが主人公の小さな物語。

「トスカのクリスマス」


誰もが楽しそうなクリスマス。
邪険にされるトスカは、そんなクリスマスの日が嫌い。

 暖炉のわきの、いつもトスカがすわるいすのあるところには、大きなモミの木がたっていました。木には、きらきらひかるボールや、豆電球や、リボンが、にぎやかにかざられていました。
「トスカちゃん、クリスマスツリーをみてごらん。クリスマスって楽しいでしょう?」
 楽しくなんかないわよ。トスカは木の下にもぐりこんで、すねています。トスカはクリスマスなんかちっともすきではありません。みんないそがしそうです。自分たちばっかり楽しんでいるみたいです。あたしのことなんか、すこしもかまってくれないわ。それに、だれもあたしにプレゼントなんかくれないもーん。
 トスカは、クリスマスプレゼントというものをもらってみたいなと、ずっと思っていました。

 ――――――――――

 トスカは庭へとびだしました。まっくらです。雪がふっていました。おお、寒い! 空をみあげると、大きな月がでています。鼻を窓ガラスにおしあてて、おうちの中をのぞいてみました。中はあたたかそうです。中にいれてよ! トスカはガラス戸をひっかいてみましたが、だれひとり気づいてくれません。みんないそがしそうです。みんな楽しそうです。
 雪だるまは、あたたかい友だちというわけにはいかないわ。

 ――――――――――

 サンタさんはやさしそうな人でした。トスカは安心して近づき、サンタさんのブーツにからだをすりよせました。
「やあ、ネコちゃん。こんばんは。」と、サンタさんがいいました。
「こんなところで、さむかないかい? おうちの中にはいったほうがよかないの?」
 そうよ、そうよ、そうなのよ。トスカはのどをならしました。
 サンタさん、ありがとう! トスカはサンタさんの大きなふくろにもぐりこんで、サンタさんといっしょに、おうちのえんとつをおりました。でも、トスカははずかしがりやさんでしたから、「あたしにも、なにか、プレゼントをもってきてくれた?」なんて、とてもとても口にだしてたずねることはできません。

 ・・果たしてトスカはプレゼントを貰えるのでしょうか。
 トスカの願いは叶うのかしら。 ・・そんな物語です。


緻密なタッチの絵がとてもきれいな翻訳絵本なのだけど、調べてみたら、
残念ながら今は入手困難なのかもしれないです。 m(..;m
 ■ 紀伊国屋書店
 ■ amazon.co.jp
 ■ 復刊ドットコム
posted by sizuku at 04:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 銀色の雫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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