今夜はその中から、
坂本龍馬(筧利夫)が、沖田総司(広末涼子)に投げかけた台詞の一部分。
――――――――――――――――――――
僕はあなたに教えてあげることが出来ます。
アルチュール・ランボーが、
白い星の花を求めアフリカに旅立った、その謎を。
ジャン・リュック・ゴダールが、
「気狂いピエロ」の中でべルモンドの頭にダイナマイトを括りつけ海に沈めた、その謎を。
フリードリッヒ・ニーチェが、
その鉄の意志で書いたツァラトゥストラの、その謎を。
リヒャルド・ワーグナーが、
五線譜に叩きつけたワルキューレの、怒りの謎を。
そしてヴィンセント・ヴァン・ゴッホが、
アルルの黄色い部屋で耳を削ぎ落とさなければならなかった、その謎を。
僕はすべて、君に教えてあげることが出来ます。
しかし、あなたは僕の苦しみを知ることはありません。
僕の切なさを知ることはありません。
それは僕の震える心が、
風に揺れる道辺の小さなスミレの花にも似て、か弱いものだからです。
――――――――――――――――――――
とてつもなく難しい、この世の謎たち。
「僕はすべて、君に教えてあげることが出来ます。」
そう言い切る男の、力強さ。
それ故に、この男の苦しみ、切なさが、
あるいはこの女のそれ以上に深いかもしれないことを、
見ている私は女だから、
なんとなく推し測ることは出来ても、
決して真の意味で知り得ることはないのだろうと、
今夜はそれが、とても切ない夜でした。





生き残った肉体が、魂に耳を澄ませば、与えられるかもしれません。
こんなに古い記事に突然コメントを頂いて、正直びっくりしました。
ですが、とても嬉しかったです。ありがとうございました。
>もうあたらしく紡がれることはないのです。
仰る通りだと思うと、ひたすら残念でなりません。
今、私は時折、残された映画、舞台の映像を見たり、
過去の戯曲や小説を読み返したりして、それはそれで楽しんでいますが、
もっともっとたくさんの言葉を聴かせて欲しかったなぁ、
新しい舞台も、もっともっと見せて欲しかったなぁ、と思っています。