2005年04月26日

「あずみ」

「あずみ」

今日は仕事帰り、一人でふらりと、舞台「あずみ」を観てきました。

興味があったのは、主役(座長)の黒木メイサ

彼女を初めて観たのは、1年前の北区つかこうへい劇団、
稽古場公演の「熱海殺人事件」でした。

1年でこんなにも成長するのかぁ、と、それはもちろん、
彼女の素質もあるのでしょうが、やっぱり若さでもあるんだろうな。と。

 ・・ちょいとウラヤマシイ。(笑)

それからこの舞台のキャストには、とてもその劇団員が多かったんです。
それも私には見どころでした。


オツキサマとは、ときどき一緒にお芝居を観に行くことがあります。
 彼の気が向くと付き合ってくれるという感じ?(笑)

そんな私には、どうしてもいつか彼と一緒に観たいお芝居がある。

今のところは、またその演目の公演があるかどうかさえ、
全くわからないんですが。^^;

・・でもなぁ。夢。私の夢。

 いつか絶対、彼と一緒に観に行くの。
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2005年03月04日

「なかなか心を開かないので、処女だと思った。」

黒谷友香.jpg

・・ 「が。ある時を境にいい女になりましたよ。」

作・演出のつかこうへい氏がそう評したという
黒谷友香の「熱海殺人事件〜平壌から来た女刑事〜」 東京・紀伊國屋公演が
昨日3月3日、とうとう幕を開けました。

「熱海殺人事件〜平壌から来た女刑事〜」

とある捜査室。静寂を打ち破る怒声が聞こえてくる。彼こそは東京警視庁捜査一課、泣く子も黙る木村伝兵衛部長刑事。熱海の浜で若い男が幼なじみの女の首を絞めた。そんな三面記事にもならないような事件の裏に潜む真実を、彼は見出そうとしていた。そこに次々と登場するのは、静岡地検から来た榊原英佑検事、氷のように美しい水野朋子婦人警官、そして容疑者、大山金太郎。捜査室の中で繰り広げられる木村と水野の十年間の愛の行方は…。金正日総書記や拉致事件など北朝鮮問題のほか、神戸の児童殺傷事件、阪神大震災など国際的かつ社会的広がりを持つ壮大な設定だ。



私がこの演目を初めて見たのは、昨年2月の
「名人戦」と銘打った「北区つかこうへい劇団」の公演だったのですが、
それ以来見るたびに変わる台詞や演出も、つか芝居の面白さです。

 さすがにあるとき、ストーリーの結末が180度変わったときには、
 腰を抜かしそうなほどびっくりしましたが・・。^^;

今回の公演は、出演者も
石原良純・黒谷友香・春田純一・小川岳男・武田義晴 と、言ってみればメジャー公演。
「いきなり劇団系のお芝居は・・。^^;」 と抵抗感のある方でも、比較的見やすいかも。

もちろん無理にはオススメしませんが、当日券もある模様。(’’*)

 お近くで、お時間のある方はぜひ。(笑)


黒谷友香チョ〜体当たりラブシーン(Web Hochi)
黒谷友香 つか氏舞台「熱海…」に挑む(Suponichi Annex)
黒谷友香が体当たり演技−「熱海殺人事件」“最終版”(サンスポ.com)
黒谷友香、胸もまれ股間に顔を埋められる!! (ZAKZAK)

 ――――――――――
<関連過去記事>

「平壌から来た女刑事」
「売春捜査官」
「熱海殺人事件」から。
東京「稽古場公演」に幕。
稽古場公演
「あなたに何が分かります。」
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2005年01月02日

「平壌から来た女刑事」

紀伊國屋公演

いよいよ「北区つかこうへい劇団」の 3月東京公演のチケットが発売です♪
 5日までなら、インターネット優先予約も可能とのこと。

興味のある方は、この機会にぜひ、
つか氏の描く「前向きのマゾヒズム」世界に触れてみませんか?(笑)

 ・・って、私は劇団のまわし者でも何でもありませんが。^^;

詳細は「つかこうへい事務所オフィシャルHP」で、ご確認くださいね。

 ・・もちろん、私も観に行く予定です。^^
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2004年11月24日

舞台「幕末純情伝」を見てから、早くも1年。

「僕はあなたに教えてあげることが出来ます。」

今夜はその中から、
坂本龍馬(筧利夫)が、沖田総司(広末涼子)に投げかけた台詞の一部分。

 ――――――――――――――――――――

 僕はあなたに教えてあげることが出来ます。
 
 アルチュール・ランボーが、
  白い星の花を求めアフリカに旅立った、その謎を。
 ジャン・リュック・ゴダールが、
  「気狂いピエロ」の中でべルモンドの頭にダイナマイトを括りつけ海に沈めた、その謎を。
 フリードリッヒ・ニーチェが、
  その鉄の意志で書いたツァラトゥストラの、その謎を。
 リヒャルド・ワーグナーが、
  五線譜に叩きつけたワルキューレの、怒りの謎を。
 そしてヴィンセント・ヴァン・ゴッホが、
  アルルの黄色い部屋で耳を削ぎ落とさなければならなかった、その謎を。

 僕はすべて、君に教えてあげることが出来ます。


 しかし、あなたは僕の苦しみを知ることはありません。
 僕の切なさを知ることはありません。
 
 それは僕の震える心が、
 風に揺れる道辺の小さなスミレの花にも似て、か弱いものだからです。

 ――――――――――――――――――――

とてつもなく難しい、この世の謎たち。
「僕はすべて、君に教えてあげることが出来ます。」
そう言い切る男の、力強さ。

それ故に、この男の苦しみ、切なさが、
あるいはこの女のそれ以上に深いかもしれないことを、

 見ている私は女だから、

なんとなく推し測ることは出来ても、
決して真の意味で知り得ることはないのだろうと、

今夜はそれが、とても切ない夜でした。
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2004年09月06日

「売春捜査官」

つかこうへいの「熱海殺人事件」というお芝居は、上演の度に台本ががらりと変わります。
でも、変わるんですが、変わらないんです。

んと。まったくご存知ない方に、ごくわかりやすく説明すれば、
それは「水戸黄門」とか「太陽にほえろ」という感じかなぁ。(’’)

大筋のストーリー展開は、どのバージョンも変わらないんです。
根本は変わらないんですが、その時代時代で、描かれるエピソードが変わる。

だから新しい舞台を見る度に、飽きもせず楽しめてしまうという、
つかファンにはたまらない作品のひとつなんですね。

その中でも「売春捜査官」というバージョンは、少し異質になります。

「熱海殺人事件」は、そもそも、木村伝兵衛という刑事部長と、
その愛人の女刑事、そして若い男刑事と、容疑者の大山金太郎、の4人芝居なんですが、
この「売春捜査官」というバージョンでは、木村伝兵衛がそのままの名前で女なんです。
で、本来愛人である女刑事が、かつて恋人だった男刑事として登場します。

このバージョンはもう7年程前の舞台になりますが、今日はその中から、こんな台詞を。

 若い日には恋人で、今、部下となっている熊田という男刑事が、
 ようやく事件が解決して、木村刑事部長の元から去り、
 現在の恋人であるユキエの元に帰って行くシーンです。

――――――――――――――――――――
木村  そんな不細工な女と、小さく肩寄せ合い生きていくのは楽かもしれませんが、
    私のように、性格がキツくても可愛らしい女と、時には嫉妬し、憎しみ合い、
    激しく愛し合うのも、人生楽しいかもしれませんよ。

    ・・行かないで、貴方。

    私はこの狭い捜査室の中でいつも独りでした。
    時には星の見えるテラスで、おまえを愛してると言って欲しいのです。
    時には海の見える窓辺で、
    おまえはかけがえのない女だと、二度と離したくないと、言って欲しいのです。
    おまえの為なら、世界を相手に戦えると言って欲しいんです。

    ・・誰かに守って欲しいんです。 私、寂しいんです。

熊田  ・・勘弁してください。

木村  え?

熊田  勘弁してください。
    私にはユキエのような女で、ちょうどいいんです。 勘弁してください。

木村  何を勘弁するって言うんです。
    うら若い女が、身も心も差し出して好きにしてくれって言ってんのに、
    何を勘弁するんです。

熊田  勘弁してください。 貴女は、私には、重すぎます。

木村  重すぎる。

熊田  勘弁してください。

木村  何を勘弁するんです? だから私は、何を勘弁すればいいんです。

    七十億とも八十億ともいわれる人間が、この広い地球上に生まれ、
    二人出会い、たかだか六、七十年生きていくというのに・・
    死ぬほど愛してくれるか、殺すほど憎むかしてくれなきゃ、
    女はやってらんないんだ。
    私は裸にでも何でも、好きにしてくれって言ってんのに、何を勘弁するんです。
    ええ? 私はいったい何を勘弁すればいいんです。

熊田  勘弁してください。

木村  ・・失せろっ。

――――――――――――――――――――
この台本で木村部長は「独りでも生きていける女」として描かれています。

彼女がどんなに美しくても、どんなに熊田を愛していても、
さらには熊田も、彼女をとても愛しているのですが、
それでも彼は、最後の最後に、彼女を選ばない。

何度も何度も繰り返される、熊田の悲痛な「勘弁してください」が、たまらないのです。

不器用な女。

この台本の木村部長には、そんな表現がぴったりくると思いました。

人一倍寂しがり屋で、ほんとは独りでなんか生きてはいけないのに、
他人からは、独りで生きていける女と見られてしまう。

それはもちろん、いつも強がったり素直になれない彼女自身のせいでもあるのですが。
 ・・まぁ、言ってみれば、彼女の自業自得なんです。

だけど・・じゃあ、それは誰のせい?
彼女がそんな生き方しか出来ないのは、誰のせい?
彼女自身が悪いの?

きっと彼女自身にも、それはわからないと思うのです。
わからないけど、そういう生き方しか知らない、出来ない。
誰のせいでもなく「ただそれだけのこと」なんだと思うんです。
決して彼女自身が「悪い」わけでもないんだと思うんです。

誰も、誰をも責められない・・。

だから、悲しい。だから、切ない。


つかこうへいのお芝居を観ると、必ず私は泣いちゃうんです。^^;
泣き所は、同じ舞台でも観方によって、その都度違ったりするんですが。(笑)

んと。
私はいつも「泣けるから」「泣きたくて」・・つか芝居を観てるのかもしれません。
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2004年08月31日

「熱海殺人事件」から。

榊原の激白。

>俺らはアンタみたいに、傷ついたどうのこうの言ってるヤワな人間とはワケが違うんだ。
>俺らみたいな貧しい人間は必死に生きてるんです。
>必死に這い上がろうとしてるんですよ。

>一度手を握ったら死ぬまで離さないんです。
>一度抱き合ったら骨が折れるまで「好きだ、好きだ」と百万回でも言い続けるんです。
>そうじゃないと不安なんです。

>一度差し延べたこの手を離したら、もう二度と掴むことができないんじゃないかと思うんです。

>俺らの貧しい人生で、ただ俺らは幸せだなと思う一瞬が欲しいだけなんです。

>それを逃がしたらもう一生、貴女を取り戻すことができないと知ってるからです。
>俺はどんなことがあっても、貴女を諦めませんから。絶対諦めませんから。

>言っときますよ。俺はあのヤロウとは違うんです。

>俺は貴女の心が欲しいから、貴女の身体が欲しいんです。

ひさしぶりに台本に目を通しました。
 ・・やっぱりイイなぁ・・。
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2004年07月12日

東京「稽古場公演」に幕。

浜辺に、不細工なアイ子と、猪八戒のように太った夫の大山が居ます。
そこにスナカメという男が近づいてくる。

 スナカメ おう、アイ子、アイ子じゃねえかよ。
       なに顔隠してんだよ。
       女優さんになったんじゃねえのか。
       いつテレビに出るか、谷のもん楽しみにしてんだぜ。
       ホントに出れるのかよ。顔隠すなよ。
       こいつさ、股ぐら臭くて虫もよりつかねえクセエ女なんだよ。
       こいつさ、見栄っ張りな女で、
       誰もマッチを買ってスカートん中見てくれるお客さんがいねえもんだから、
       自分でお金を出してお客さんのふりをして下さいねって、
       ふざけたこと言う女なんだよ。
       それでも誰もマッチを買ってスカートの中見てくれねえっていうから
       笑っちゃうよな。
       アイ子何? このアンちゃんは?
 水野   夫です。
 スナカメ 夫。いたんだ。
       こんなブサイクな女を嫁にもらう男がこの世の中に。
       おい、猪八戒。ブーブー鳴いてグルグル回ってみな。
 大山   ブーブー

  ――― 大山、スナカメの足元を這って回る。

 スナカメ 変わったヤロウだよ。
 大山   エヘヘ。
 スナカメ 笑うんじゃねえよ。
 大山   ブー。
 スナカメ オレはおめえの女房、いつも抱いてたんだよ。
 大山   ありがとうございます。
 スナカメ ありがとうございますじゃねえんだよ。
       おめえには、プライドってもんがねえのかよ。
 大山   アイちゃんを愛してます。
       いつまでも待つとです。
 
  ――― スナカメ、アイ子の目の前に足を突き出し、

 スナカメ アイ子。オレの靴下脱がせてくれや。
 水野   はい。
 スナカメ 四つんばいになってケツ突きだせや。
 水野   はい。
 スナカメ いいよ、いいよ。カメラで撮っときたいね。
       兄ちゃん、根っからの女優なんだよ。こいつは。
 大山   やめてください。
 スナカメ うるさいっ。

  ――― スナカメ、大山を蹴り上げる。

 大山   すいません。すいません。
 スナカメ 謝ってどうすんだよ。バカかよ。

そしてこの後の台詞が、以前にもご紹介した
「ふふふ。もう感じてるのか。」に繋がっていくのですが・・。

つかこうへいの台本はどんどん変わるんです。
1週間舞台があるとすれば、7通りの台本があるというくらいに、
毎日毎日の公演の中でさえ、その台本は進化していきます。
時にはその結末が、前日と180度違った内容になっていて度肝を抜かれたり。

3月から続いていた東京での稽古場公演が、
劇団の夏の地方巡業を前に、この週末でいったんの区切りとなりました。
で、飽きもせず私は、最後の最後、土曜日・日曜日と続けて見てきたのですが。

今回私は、さらにその後に続いたシーンに吃驚してしまいました。

なんとアイ子が、
こんなに罵倒されているのに、夫共々こんなに馬鹿にされているのに、
夫の目の前で、スナカメの太腿にすがりつくんです。すがりついて絶叫するんです。
「してっ、してっぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ。」と。
そしてスナカメの足元に崩れ落ちていく。

 ・・つかさんのお芝居って、なんでこんなにコアなんだろ。(’’)

もちろん、アイ子は最低だと思います。
でもそれは、スナカメも。大山も。
そして私・・アイ子は、最高だとも思っちゃうんです。

観客には、どの登場人物もかなり「痛い」です。

それを少し離れた目で観察するように見たり、どこかで自分と重ね合わせて見たり・・
と、お芝居の見方は、人それぞれだと思います。

ただ、つかこうへいのお芝居に嵌る人種っていうのは、
あの「痛さ加減」に、
少なくとも、嫌悪感を抱かない人たちなのだろうなぁ、と思う私なのでありました。

今回、印象に残った台詞。

ラストシーンなのですが、
「水野くん、今は人を信じ愛することが最も惨めな勇気が必要とされる時代です。
 しかし水野くん、君は海です。私が帰るべき港です。」

 ・・私の海は? そして港は?
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2004年07月04日

稽古場公演

「篤紀危機一髪!」

今月も「北区つかこうへい劇団」の稽古場公演を見てきました。
昨日が楽日だった今回の演目は「篤紀危機一髪! Vol.1」と銘打った、
「熱海殺人事件"平壌から来た女刑事"」でした。

稽古場公演というのは、文字通り稽古場で公演するのですが、
「稽古場」なので、特別「舞台」というものがないのです。
演じる側と観る側が、全くフラットな空間。
もちろん緞帳もなく、お芝居の始まりを告げるのさえ暗転と効果音だけ。

そこは広めの会議室という感じの、ごく普通の部屋。
観客は4〜5列に並べられたパイプ椅子に腰掛け、
すぐ目の前(最前列なら、僅か1メートル?という距離)で繰り広げられる、
まさに「ナマの」お芝居を見ることが出来ます。

役者さんの汗がみるみる噴出してくるのがわかります。
力むとすぐに、目が血走り顔が紅潮するのがわかります。
唾を飛ばし、涎を垂らし、汗を滴らせて、
殴られ、蹴られ、踏まれ・・(舞台の上ではなく)観客の足元で転げまわる。
そんな唾や汗や涙は、客席にさえ飛んできて観客にもかかります。

そこには「つか芝居」ならではの激しさを、思う存分堪能できる醍醐味があるのです。

距離が近いということは、下手な小細工が出来ない。誤魔化しがきかない。
役者さんたちにとっては、単に演じることへのプレッシャーを越えた、
ある種の恐怖感さえあるのではないかとも感じます。

残念ながら今のところ、この「稽古場公演」というのは、
(稽古場が東京にあるので)東京だけのスタイルのようですが、
「つか芝居」に興味があって、機会があれば、ぜひご覧になって頂きたいなぁと思います。
 ちなみに次回(明日から)は、「篤紀危機一髪! Vol.2」の予定。

 ――――――――――

「人間には男と女とサルがいる。そのサルが役者だ。」

・・実はこれ、つかこうへいの言葉なのですが、
演出家としての彼の指導はかなり厳しいらしい。
「無理ならやめろ。嫌ならやめろ。とっとと帰れ。」

ん・・もしもう少し若くて、きれいだったら・・。
私もぜひ彼に、その厳しい指導をして欲しかったな。
なんて、お芝居を見ながらいつも夢のようなことを考えてしまう私です。(笑)

 優しくされたいクセに、優しいだけの男じゃ満足出来ない私は、
 やっぱり欲張りなんでしょうね。
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2004年06月04日

「あなたに何が分かります。」

私の好きなつかこうへいの描く世界は、「前向きのマゾヒズム」と評されます。

正直なところ、好き嫌いのはっきりと分かれるお芝居、舞台ではあります。
ので、誰にも彼にもオススメ出来るわけではないのですが・・。
 嫌な人には、ホント嫌だろうな。と。
だけど、嵌ったら・・抜け出せませんよ。それはまるで、麻薬のように。

彼のお芝居は、笑えます。泣けます。切なくなります。痛くなります。苦しくなります。

つかこうへいは、どのお芝居でも、あらゆる登場人物に、繰り返し、繰り返し、
「おまえにわかるか、オレの気持ちが。」
「おまえに、オレの気持ちの何がわかる。」
「おまえなんかに、オレの気持ちがわかってたまるか。」そう言わせ続けるんです。

ん・・ぶっちゃけ、わかるわけないですよね。他人の気持ちなんて。ホントの意味では。

私はそれが、おそらく誰の心の中にもある(性的嗜好の意味合いとは限らず、の)
マゾヒスティックな(あるいはサディスティックな)部分を刺激するからだと思うんですが。
なのに見終わった後、何故だか、どうしてだか、救われている。

・・それは「責め」と「救い」の妙。

つか作品には、人間の弱さ、狡さ、汚さ、哀れさ、哀しみ、卑しさ、浅ましさ、
情けなさ、恥ずかしさ・・そんなものが、もう嫌っというほど描かれています。
と同時に、その強さ、健気さ、可愛さ、いじらしさ、一生懸命さ、美しさも。

「生きるってことはこんなに大変なことなんだ。」・・そこには、男も女もなく、
人間というものの、そんな本質が描かれていると感じます。

彼の、真の作品に触れようと思ったら、ぜひ「生の舞台」をオススメします。
それも「つかこうへい原作・脚本・演出」と三拍子揃ったものがベストかと。
 残念ながら、あまり機会は多くないのですが。

この夏には、東京の他にも、ちょうどこんな公演ツアーが予定されているようです。
(詳しくは、劇団公式サイトへ。)

 ――――――――――
「熱海殺人事件」

「熱海殺人事件」

■「ふふふ。もう感じてるのか。もっと感じさせてやろうか。」

>坊ちゃん、あんたの奥さんとお袋さんがどうやってオレにすがり付いてきたのか
>見たくありません?
>女ってのがどんな生き物か、見といた方がいいと思うんですよ。
>覚えといた方がいいと思いますよ。

>水野、おめえもいつも男に抱いててもらってたいんだろう。
>そういう女なんだよ。白い足。もう感じてるよ、この女。

>榊原、この女感じてるぞ。あぶない女なんだよ。

>お前、男なしじゃ生きていけないんだろ。・・こいよ。
>気持ちよくさせてやるからよ。すがりついてこいよ。こいって。
>オラ、優しいぞ、あいつと違って。さっ、オレの胸の中で泣け。来いよ。

>坊ちゃん、女ってのをかいかぶっちゃいけません。
>男の優しさにあんたの奥さんとお袋さんもすがりついてきたんですよ。
>そしてこの女も。

■「あんたと一緒になるくらいなら、ウマヤドさんの愛人の方がいい。」

>ウマヤドさんに一度抱かれたら、もう、離れられんとよ。
>あん人は、指だけでいかせてくれるとよ。
>こんなヒゲのはえてる私でも一晩中、ヒゲを撫でて抱いてくれるとよ。
>うちをコケ呼ばわりせんかった、ただ一人の人たい。
>お姫様と呼んでくれるとばい。
>姫、おまえが五十になっても六十になってもこうして頭を抱いて眠らせてやる、
>安心せい、ちゅうてくれるとよ。・・嬉しかった。

「奥さん、米屋です」「人間の尊厳」「子」「女優」
posted by sizuku at 09:23| Comment(2) | TrackBack(0) | つかworld | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年05月31日

ブラジャーは何のためにあるの?

「幕末純情伝」より。

>よう聞け、総司。

>ブラジャーはな、女の胸を大きく見せる為のもんなんじゃ。
>パンティはな、垂れた尻を引っ張り上げる為のもんなんじゃ。
>アメリカじゃぁ、女はみんなこれをつけて歩いとる。
>女がな、自分は美しいんじゃ、もっと美しくしゅうなりたいんじゃと主張しとるんじゃ。
>日本も「自由元年」になったら、みんなこれをつけて歩くんじゃ。
>もちろんおまんもこれをつけにゃぁいかん。
>そして男は、美しい女の為に必死で働くようになる。
>美しいおまんの為ならデモクラシーは、「自由元年」は、必ず女にも一票くれるんじゃ。
>ええか総司、よう覚えときや。

>国とは、女のことぜよ。
>日本とは、おまんの美しさのことぜよ。
>明日とは、男と女が見詰め合う、熱い眼差しのことぜよ。
>国とは、男と女がいとおしく思い合う意志のことぜよ。
>その強い意志がある限り、国は滅びん。

昨年11月に上演された、つかこうへい原作の「幕末純情伝」という舞台の中で、
筧利夫演じる坂本龍馬が、広末涼子演じる沖田総司に、死ぬ間際に言い残す台詞です。

私が好きな「つかこうへい」の世界は、とても下品。エロい。えげつない。
ですが同時に、とても崇高。高潔、純粋で、美しいとさえ感じます。

 男らしさとは? 女らしさとは? 人間らしさとは?
 男って何だろう。女って何だろう。人間って何だろう。

 祖国とは何? 国を思うってどういうこと? 
 人が人を愛するって何? 私たちが生きていくってどういうこと?

そんな問い掛けが、シモネタ・オンパレードの舞台のそこかしこににちりばめられてる。

 ――――――――――

私は、男には男らしくあって欲しいと思っています。

女にもっと。
自分をもっと美しく、可愛らしく、慎しみ深く。
「もっと恥じらいを持って生きなきゃ。」
嫌でもそんなふうに思わせてくれるような、
男には、そんな男らしい男であって欲しいんです。

それでこそ、女は女らしくなれる。

 ――――――――――

広末涼子の「沖田総司」が「実は女だった」という奇想天外な設定が、
この舞台の核になっています。
龍馬は総司に斬られるまでもなく、彼女にうつされた肺病で瀕死でした。

>いいか? いいか、坂本。よく聞けよ。よく聞けよ。
>俺がこれから、こうやって、おまえのこと、こうやって斬り損なうからよ。
>そしたらおまえ、すかさず俺の胸に手ぇ入れろよ。
>そしたら俺が「あはん、あはん」って言ってやるからよ。

>だけど信用すんなよ。女のあはんあはんは、最初の三分までは殆ど演技だからな。

>おい、おまえ、しっかりしろって。
>早いとかどうのこうのなんて、女には関係ないって。
>駄目だったら、また初めからやり直せばいいじゃねぇか。
>女って結構そういうとこ優しいんだぜ。
>別に女は、男に恥かかせる為に生まれてきたわけじゃねぇんだぜ。
>おい、おいっ。・・いいか? いいか、行くぞ。

>たぁぁぁ・・斬り損ねたぁ。坂本、チャァァンス。

>あはん、あはん。あはん、あはん。あはん、あはん。あはん、あはん。
>あはん、あはん。あはん、あはん。あはん、あはん。あはん、あはん。
>あはん、あ・・坂本。おまえ、もう死んだのかよぉ。坂本ぉぉぉ。

 ――――――――――

男は強い。女も強い。でも、男は弱い。女も弱い。

人間誰しも、強くあり、弱くある。

だから男と女は、人間は、
認め合い、思い合い、支え合っていかないと駄目なんだと思っています。
posted by sizuku at 02:59| Comment(3) | TrackBack(3) | つかworld | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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