2005年05月19日

不安定です。ヽ( ´ー`)ノ

今回のきっかけは、こんなことを書くのも自分自身で忌まわしいのだけど、
あの事件。だと思っています。

なんで私はこんなに過剰に反応してるのだろう。

「すみません。」「ごめんなさい。」・・

今こうして、自分の不安定さを見つめているだけでも、
私にはそんな言葉が浮かんでくる。

何をすみません? 誰にごめんなさい?
どうして私が謝らなくてはならないの?
私は誰に何を謝ってる?

わからないのです。

と言うか・・わからなくなるときがあるのです。

わからないのに口にしてるときがある。
「すみません。」「ごめんなさい。」・・

そもそも今回は、初めから、
過剰に反応してる自分を認めたくなかったのかもしれない。
反応して、考えて、また私は自分の内側に入っていってしまうのを、
避けようとしたのかもしれない。

だけど結局、こうして避けられていない・・。

そもそもそれは、私が謝ることなのか?

だけど。

気づくとそれは、何か具体的に、外界の何か、に対してだけ、
考えているのではすまなくなってしまっているのです。

何かを考え始めると、私はどんどん自分へ、自分へと向かってしまう。
そしてむやみに「すみません。」「ごめんなさい。」と口にし始める・・。

いくら言っても、何度言っても、何も許されない気がする。

誰に何を許して欲しいのかもわからないのに、

決して、誰にも、何も、許されないような気がしてくる。

許して欲しい・・。許されたい・・。
頭の中はそれだけになってしまう。
誰に? 何を? ・・それさえ、わからないのに。

許して。 ・・ぁぁ、「すみません。」「ごめんなさい。」・・

 ほらね。こんなふうに。

 ――――――――――

・・えーっと。支離滅裂ですね。

読まれた方は、何がなんだかわからないでしょう。
 書いてる私自身も、よくわかってないので。ヽ( ´ー`)ノ

ん〜・・ちょいと今、いっぱいいっぱいかなぁ・・。
 

私は今、少し余裕をなくしています。
posted by sizuku at 04:45| Comment(6) | TrackBack(0) | 銀色の水鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月14日

「許されない行為」

人の心の中には闇がある。

自分でも気づかないほど、小さいひとも居るだろう。
押し潰されそうに、大きいひとも居るだろう。

薄ぼんやりと曖昧な、霧のようなひとも居るだろう。
漆黒の、深い深い森のようなひとも居るだろう。

誰かにわかって欲しいと、積極的に晒すひとも居るだろう。
たった一人で抱え、苦悩にのた打ち回るひとも居るだろう。

 私は他人の闇を理解出来るほど賢くないし、
 決して思い上がりたくはないけれど、

どんな闇を抱えていても、どう向き合っていようと、
それがきっと、人が「生きる」「生きていく」ということなんだ。
 
だから誰もが、自分なりに精一杯生きればいい。

「誰がどんな生き方をしてもいい。」

 ・・ただひとつ忘れちゃいけないのは、

この世の中には、絶対に許されない行為もある、ということ。
posted by sizuku at 06:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 銀色の水鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月27日

【飼い犬】

首輪


「俺の飼い犬にして欲しいか?」 唐突に男が言った。

街で男に声をかけられ、
被虐の快感に溺れるような性交渉を持つようになってから、
半年余りが過ぎていた。

ワタシはとっくに男の飼いモノだと思っていたが、
そうか、男はまだワタシを野良扱いしていたのか・・。

過去の男たちは皆、すぐにワタシに首輪をつけたがったが、
そういえばこの男はワタシに芸を教えても、鞭打っても、
首輪をつけてリードで引くことはなかった。

「俺に飼われたいか?」 男は重ねて聞いてきた。

なんと答えたらいいのかわからなかった。

「飼ってください」と口にすることには、もはや何の躊躇もなかったが、
それがかえってワタシには空々しく感じられて、
そんな言葉でいいのだろうか、と思わせたのに違いない。

「なら、明日から毎晩、俺の家まで来い。覚えてるだろ?」 男は続けた。

男の住むマンションは閑静な住宅街の中にあって、
一度だけ男の帰宅に伴って、タクシーでその前まで行ったことがあった。

「あの、上から三番目、いちばん右端が俺の部屋。」
降り際に男はそう教えてくれて、
ワタシはタクシーに乗ったままでその窓を見上げ、
それから15分程離れた自分の部屋に戻ったのだった。

「何時でも構わない。ただし欠かさず毎晩だ。
そして来る1時間前と、着いたら、必ず携帯にコールするように。」

男は何を目論んでいるのだろう。
・・そのときのワタシにはまだわかっていなかった。

そうして翌日からワタシの日課が始まった。

――――――――――――――――――――

「これから向かいます。」 「待ってるよ。」
初めて電話をしたとき、男は何の抑揚もない声で、そう言った。

「着きました。」 「よく来たね。」
ニ度目の電話も同じだった。

男のマンションの前は、小さな児童公園になっていた。
小さな街灯が灯る公園は、少し外れると薄暗く、
周りを取り囲む茂みの、真夜中の風は薄気味が悪かった。

「そこから俺の部屋がわかる?」
ワタシは前に教えられた窓を見上げた。
男の部屋の明かりが、二度、点いて消えた。

「ぁ。・・ええ、明かりが。」
「そうそう、そこ。オレからはオマエがよく見える。」
もう一度、明かりが点いて消えた。

「さて。じゃぁ、していいよ。」 「え?」

男のマンションはオートロックになっていて、
暗証番号がなければ入れない。

「していい、って・・何を?」 ワタシは聞き返した。

「眠る前にはオシッコだろ。」 男の声は冷めていた。

「ど・・どこで・・。」 ワタシには、ようやく男の目論見がわかった。

「お好きなところで。」 男は笑っているようだった。

見回すと、そこには格好の児童公園があった。
無言の受話器を握り締めたまま、ワタシは男の窓を見上げた。

男はあの暗い窓から、ワタシの一部始終を見下ろしているのだろう。

何分そうして居ただろう。いや、ほんの数秒かもしれなかった。
「それって・・」「えっと・・」「つまり・・」
ワタシが何を言っても、男からの返事はなかった。

ワタシはとうとう意を決して、辺りの様子を伺いながら茂みに蹲った。

着てくるものに迷ったけれど・・
こんなことならこんな明るい色のロングスカートを選ぶんじゃなかった。
ご丁寧に下着なんか着けてくるんじゃなかった。

出掛けに用は足してしてきていたし、
誰かに見られているのでは?という緊張感から、
ワタシには尿意など湧き上がってくるはずもなかった。

「・・出、ません・・。」

出ないで済むことでないことはわかっていながらも呟くと、
耳元で突然 「出せ。」 と、男の強い口調がした。

震える身体に絞るように力を込めると、"それ"より先に涙が零れた。

どのくらいの時間がかかっただろう。
ワタシはいつしかすすり泣くような声を出していて、
ようやくほんの僅か。

「・・出ました。」
やっとそう告げることが出来た瞬間、
ワタシはぐったりと地面に膝を着いてしまった。

「よく出来たね。」 「はい。」

「じゃぁ 帰って、ゆっくりおやすみ。」 「ぁぁ・・ はい。」

男の声は優しくなっていた。

――――――――――――――――――――

翌日から男は、ワタシのかける二度のコールには出なかった。

そして昼間、あるいは夜、共に過ごすことがあっても、
一度たりともその日課の話に触れることもなかった。

ただワタシが着いたことを知らせるコールをすると、
部屋の明かりが決まって二度、点いては消えた。

ワタシは律儀に日課をこなすと、帰って眠った。
雨の日も、風の日も。
どんなに深夜になってしまっても。生理の日も。

ある日いつものようにその場所に着くと、
ワタシの名前が書かれた小さな紙袋が無造作に置いてあって、
中に首輪が入っていた。

ワタシは嬉しくなって、急いでその首輪を嵌め、
男の部屋を見上げながら、半ばうとっりとして用を足したが、
その日から数日間、男の部屋の明かりは点滅しなかった。

――――――――――――――――――――

ときどきワタシは、男がそんな私の様子を
本当に見ているのかどうかわからない、と思う日がある。

でもたとえそんな日があっても、もはやワタシの日課には何の変わりもなくなった。

そしてワタシは、ようやくわかった気がする。
おそらく・・飼い犬とは、飼われるとは、こういうことなのだろう・・。
posted by sizuku at 05:06| Comment(7) | TrackBack(0) | 銀色の水鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月21日

【桜の記憶 2005】

夜桜


今年もまた桜の季節がやってくる。
最後にその声を聴いてから、また一年が経とうとしている。

もう何年繰り返されただろう。
いつも男は微かな桜の香に乗って、電話をかけてきた。

――――――――――――――――――――

「オマエの声が、聴きたくなったんだよ。」
変わらず勝手な言い草だった。

「ワタシの声・・思い出すことなんかあるの?
ワタシはアナタの声なんか、とっくに忘れていたけど。」

それは確かに本当のことだった。

「忘れるわけないだろ。あんな声。」

男の声は忘れていたが、
電話の向こうでそう言った男の目を、ワタシは覚えていた。

「いい場所、見つけたんだよ。あそこなら、誰にも邪魔されずに楽しめる。」

男が何を言っているのかはすぐにわかった。

「再来週末あたり、どう? 来週じゃまだ早い。」

「ううん、行かない。」
「そうか。」

男の返事もあっさりしたものだった。

――――――――――――――――――――

満開の夜桜の道を、二人並んで歩いたことがあった。

月明かりで青白く見えた花びらが、風の加減で舞い散り、
地面に落ちたそれは、踏み躙られてすぐに汚れた。

「今すぐ、ここでヤらせろよ。」
人通りのある道で、男の冗談とも本気ともつかない囁きに、
そのときワタシは濡れた。

部屋に入るなり、ドアに背を押し付けられて立ったまま犯された。

「アっ・・ああっ・・。」

「ふん、いつでも用意万端。濡らしてんじゃねぇよ。」

男の下品な言葉が、ワタシを一層昂ぶらせた。

「ぁぁ、止めて、言わないで。・・ぁっ、ぁっ、いい、
いい。いや。・・ぁ。いやぁ、ぁぁぁ・・いいっ。」

床で犯されたあと、部屋中をぐるぐる這い回された。

「どんなケモノでも、オマエみたいな声はあげないよな。」

男は、ベッドの端に腰掛けて煙草を燻らせながら、
四つんばいのワタシがその足元を横切る度、楽しそうに
ワタシの剥き出しの尻めがけて革のベルトを振り下ろした。

――――――――――――――――――――

「で。彼とは上手くいっている?」
「ええ。」

「ふーん、それはいいことだね。」
「・・余計なお世話だと思うけど。」
「こりゃ、失敬した。」

一瞬の間のあと、男が言った。

「オマエの声さ、凄いよな。」

「うるさかったよね。ごめんね。」
ワタシはわざと謝ってみた。

「いや、別に。あれはあれでいいさ。」
「そう?」
「興奮するんだろ? 自分の声に。」
「・・うん。」

「オマエはさ、そういう女なんだよ。イカれ具合がたまらないね。まったく。」

男の声は楽しそうだった。

「・・さて。今年もフラれたことだし。そろそろ、切るよ。」
「うん。」
「また連絡する。」
「もう、いいよ。いい加減・・。」

「ふん・・待ってるくせに。」

そのとき男が、あの目で笑った気がした。

「なぁ。オレのチンコも忘れたか? いつもオマエがあんなに欲しがった。」

切り際、受話器越しの男の囁きは、また冗談とも本気ともつかなかった。

「・・とっくに、忘れたな。」
「そうか。」
「うん。」
それは半分本当で、半分は嘘だった。

毎年、風が温み、桜の話題が出る頃にだけ、
ワタシは男のアレと、男とのソレを思い出した。

「じゃ、まただな。元気でいろよ。」

去年も、同じ言葉で電話が切れた。

――――――――――――――――――――

ワタシは待っていた。・・のかもしれない。

けれど、もう今年、男からの電話はないだろう。

あの最後の電話のあと、
花がすっかり舞い落ちて、瑞々しい緑が芽生え、
人がまた桜の樹を忘れる頃、

ワタシはその電話番号を捨てていた。
posted by sizuku at 05:04| Comment(9) | TrackBack(1) | 銀色の水鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月15日

「彼」

(前記事へのコメントレスに添えて。)

今夜はあえて彼と呼ぼう。
第三者の目には、彼は最低の男と映るだろうか。私には最高だけど。

見て。私を見て。と泣き叫びながら私は、
実は彼がいつでもしっかり、私を見てくれているのを知っている。

しっかりと頭で生きたいと思う私の心。
ただの穴に成り下がって生きたいと思う私の心。

彼は私に、そんな自分の心のまま、
ありのままに生きることを教え続けてくれている。

私が欲しいのは「生きている」という実感で、
彼は私に日々、その輝きとエネルギーを与え続けてくれている。

より尋常ではないシュチュエーションに興奮するのは、
むしろ私のほうかもしれない。私はそういう女なのだ。

彼はどんな私をも決して否定することなく、最大限の誠実さで、
私の頭と穴のバランスを、見事なまでにコントロールしてくれる。


気が狂いそうになるほどに彼を求めることを許してくれる彼に、
私は心からの感謝をしています。

どんなに望んだところで、人がそう容易くは狂うなど出来ないことも、
私はまた知っているけど。

それでももし仮に私が本当に狂ってしまったなら、
そのときこそ、彼は私を決して見捨てはしないだろう・・。

何故か何故だか、それがまるで自然の摂理と同じくらいに、
当たり前にそう思えるから、私は彼にこの心を捧げるのです。

この人生で、彼に巡り会えたことが奇跡。
彼の手の温もりを知り得たことが、私の幸運。

彼にしっかり繋がって身動き出来ない今こそが、
私は今までの人生の中で、いちばん自由だと感じています。

 私は今、この魂をそっくり彼に預けながらも、
 誰のものでもない自分の人生を、しっかり生きているのです。
posted by sizuku at 02:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 銀色の水鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月10日

「穴願望」

嫌っ。そっちじゃなくて、私を見て。・・と思う。

目の前に、四つんばいの、可愛らしい女性が居る。
貴方が、彼女を見下ろしている。

私は貴方の背後で、ただ呆然と立ちすくんでいるが、
 私の心の叫び声は、貴方に聞こえているのかいないのか・・
貴方は、私になどまるで無関心で、ひたすらシャッターを押し続けている。

カシャ、カシャッ。

貴方のシャッターを切る音に、
彼女の肌が、みるみる紅味を増していく。

柔らかそうなその肉が、じっとりと汗ばんでいき、
それはまるで爬虫類か何かのような、艶やかさだ。

貴方は無言のままなのに、
彼女はまるで貴方の指示に従うかのように、どんどんその体勢を変えていく。
 お尻を高く、
 足を開き、
 上半身は床と同化してしまうくらいに低く、
まるで、穴だけの存在を誇示するかのような。

私には、貴方の満足が、そのシャッター音の間隔から伝わってくる気がした。


ぁぁ・・。嫌っ。・・見たくない。
見たくない、そんな彼女も。貴方も。・・なのに私は、目が逸らせない。

「四つんばいもわからないのか?」

ファインダーを覗いたままの貴方の言葉にはっとして、
私はその場に崩れるように、膝をつく。

そして何かに憑かれたように、貴方に向かってお尻を突き出す。

ぁぁ、私も。私も。
・・だから、お願い。そっちを見ないで。こっちを見て。見てください。

カシャ、カシャ、カシャッ。・・再び、シャッターの音。

 ぁぁ、何を。貴方は、今、何を撮っているのだろう。・・私にはわからない。

ふっ、と「あぁ・・ぁっ。」・・彼女の、小さな歓喜の声が聴こえた気がした。

・・え。あ? ぁぁ・・そんなの嫌っ。嫌ぁぁ。 ・・私は叫んでしまう。

「うるさいな。」貴方の声。 ・・ぁぁ、そんな。そんな・・。


貴方に向かって突き出したお尻の、
貴方好みに剥き出しに剃り上げたアソコが熱い。痛いくらいに熱い。

 お願い、助けて。

慎ましやかな彼女の肉とは、おそらく正反対に、私という肉は、
野蛮で卑しく、限りなく浅ましいのだろう。
 そんな思いが、余計に自分をかき立てる。

「お前はちっとも素直じゃないが、この穴だけはいつも正直だ。」
背後の頭上で、私に向かって、いつもの貴方の声がした。


ああ。穴に。だから穴に。私は、ただの穴になってしまいたい。
 どうしたら私は、ただの穴に成り下がれるのだろう。

どれだけの汗と、涙と、叫びを、この穴から噴出し、垂れ流したら、
 私はただ、貴方だけの穴に、成り下がれるのだろう・・。


 触れてさえ貰えずに、泣きじゃくりながら、
 私はただいつまでも、自分のお尻を突き出し続けていた。
posted by sizuku at 14:22| Comment(5) | TrackBack(0) | 銀色の水鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年09月05日

土砂降り

「ぁぁ、まただ。この感じ。」
・・今夜、東京。突然の土砂降り。

跳ね返る雨粒が足元を濡らす。
傘をさしていても身体が濡れる。

特別に雨が好きなわけでもないのだけれど
土砂降りの中で私には、いつも陥る感覚がある。

 傘など要らない。服も要らない。
 裸になりたい。雨に濡れたい。

 この身体・・素肌で、雨に打たれたい。

いつからそう思うようになったのか覚えていない。
何故そう思うのかもわからない。
 もちろん、試してみたことはないけれど。

想像すると、それは無性に気持ちよさそうな気がする。
ぁぁ、ぁぁ。丸裸でずぶ濡れになりたいなぁ、と思う。

 雨は私を潤してくれるだろうか。
 雨は何かを洗い流してくれるだろうか。

人通りの少なくなった街中を、私はいつまでも歩いている。

土砂降りの雨の中で私の身体は、どんどん熱くなっていく。
posted by sizuku at 02:01| Comment(3) | TrackBack(0) | 銀色の水鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月22日

ウナギ

「土用の丑かぁ。」 女は仕事の手を休め、夕方のテレビニュースを横目で見た。
「今夜は鰻にするかなぁ・・。」

 にゅるにゅるっと掴まえ所のないウナギ思い浮べたら、
 何故かあの男のことが浮かんできて、
 あの男のことを思い浮かべたら、女には、
 あの男のペニスが、ウナギみたいに思えてきた。

「まったく・・この暑さのせいだわ、きっと。」 女は苦笑いした。

今日も、とてつもなく暑い一日だった。

   * * * * *

三時間ほど後、仕事に切りをつけた女の前には鰻重があった。
「ん・・美味しそう。」 女はにっこりと、箸をつけた。

口の中で、崩れるように柔らかくなった鰻の感触を楽しみながら、
女は鰻重をぺろりと平らげた。
posted by sizuku at 04:56| Comment(6) | TrackBack(0) | 銀色の水鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月10日

噛んで

噛んでください

あなたの痕を残して

あなたの歯がわたしを捉えて
その一本一本が
じわりじわりと喰い込むのを
わたしはしっかり感じるんです

 だから強く 
 ぁぁ もっと強く・・ 噛んで

噛んでください
あなたの痕を わたしにください
posted by sizuku at 03:12| Comment(5) | TrackBack(1) | 銀色の水鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月27日

「消えた女」

生まれて初めて這い蹲って男の足の指を舐めたとき、彼女は泣いた。

 男は女を床に平伏させ、黙って目の前に足の指を突き出した。
 女は男の足の指を咥えながら、悔しさと惨めさに泣いていた。

私は思った。
彼女は泣かされたというよりは、むしろ泣きたかったのではないか。

不思議なことにその頃、彼女の傍には彼女にだけ見える、
もう一人の彼女が居たらしい。

 女は自分が床に這い蹲って男の足の指を舐めているのを、
 その女に見られることが、何より悔しくて惨めでたまらなかった。
 そして泣きながら昂ぶって、次第に気持ちがよくなっていった。
 そんな女に、男は宣告した。「お前はそういう女。」

その言葉は、男が彼女にかけようとした呪文だったのかもしれない。
そのときから男の足の指を舐めるのが、彼女の生き方になった。

今の彼女は、あの頃とは違う男の足の指を咥えながら泣いている。

「相変わらず、悔しくて惨めなの?」
・・私の問い掛けに、彼女は首を振った。

「今はその人の足の指を咥えさせて貰えるのが、嬉しくてたまらないの。
 その指が愛しくて愛しくてたまらなくて、私、涙が出るほど幸せなのよ。」

いつしか私の目の前からは、
あの頃の、何かに憑かれたような彼女が消えていた。

そしてこれまた不思議なことに、
彼女の傍からは「あの女」が消えていたらしい。
posted by sizuku at 23:48| Comment(3) | TrackBack(1) | 銀色の水鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月25日

「嘘」

嘘を吐くのはいけないことだよ、そうわたしに教えたひと。
嘘を吐くのはかなしいことだよ、そうわたしを諭したひと。

嘘、吐いてよ、おれの為に、そうわたしに頼んだひと。
嘘、吐けるものなら吐いてごらんよ、そうわたしを挑発したひと。
嘘、吐けよ、吐いてみせろよ、そうわたしに嗾けたひと。

嘘なんか誰でも吐いてる、そうわたしを安心させたひと。
嘘なんかいくらでも吐けばいい、そうわたしに笑いかけたひと。

 わたしに嘘を吐かせたひと。
 わたしに嘘を吐かせなかったひと。
 
嘘を吐かれたくなかったひと。
嘘を吐きたくなかったひと。
嘘を吐かなければならなかったひと。

 わたしに嘘を吐かせないひと。

 わたしに嘘を吐かせるひと。

 わたしが嘘を吐かなければならないひと。

わたしの大切なひとたちへ。
 わたしは今、嘘を吐く必要がない人の傍に居ます。
posted by sizuku at 14:33| Comment(4) | TrackBack(0) | 銀色の水鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月23日

さんばんめ。

ごめんね、あなたは さんばんめ。

わたしのいちばんは、わたしなの。

だからあなたも
わたしがいちばんじゃなくていいんだよ。

いちばんに、あなた自身のこと。
にばんめに、世界の平和のこと。

 そして、わたしが、

あなたのさんばんめ なら嬉しいな。
posted by sizuku at 15:32| Comment(2) | TrackBack(0) | 銀色の水鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月13日

愛を囁けない女

その女には、いまだに愛というものが何なのか、わからない。

ただの一度でさえ愛の言葉を囁いたことがない女は、
どこか何か、感覚の欠けている女なのだろうか。

それでも女は、愛の言葉を囁かれたことなら何度かあった。
そんなとき女が、そんな男たちを疑ったかと言えば実はそうでもない。

「そうか・・私は愛されているのか・・。
 そうか、私はきっと今、この人の言う愛というものに包まれているに違いない。」

それは女にとって、時にたいそう心強いものであり、
また、ぬるま湯のような心地良さでもあった。

ある時、ある男が女に言った。
「お前を誰より愛している。
 俺はお前が俺を必要とする限り、いつまでもお前の傍に居てやる。
 俺以上の愛し方でお前を愛せる男が、お前の前に現れない限り。」

その男の愛は激しかった。女はそんな男の言葉に震えすがりつき、涙を流した。
そのとき女にとってその愛という言葉は、限りなく甘美な響きだったのだ。

今の男は女に愛の言葉など囁かない。

 果たしてこの男はどうなのだろう。
 愛というものの正体を知っているのか、いないのか。それはいったい何なのか。
 試しに聞いてみたい気もするが、きっとこの男は答えないだろう。

かつて女に愛の言葉を囁いた男は、いつしか女の前から消えていた。
おそらくその女には、その男が必要なくなったに違いない。

が、相変わらず女には、愛というものが何なのか、いまだにわかっていないのだ。
posted by sizuku at 22:27| Comment(2) | TrackBack(2) | 銀色の水鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月10日

助けて。

・・助けて。辛い。苦しい。気が変になりそう。

こんな酷いことをするのも、あなただけど、
助けてくれるのも、あなたしかいない。

「やっぱりオマエ、俺なんかよりよほど変態。」

・・自分が何者なのか、わかるとき。
posted by sizuku at 11:33| Comment(2) | TrackBack(0) | 銀色の水鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月05日

あー感じる。

だから最初に言ったじゃない。
わたしは変態なのよ、って。

おかしいなぁ。こんなに変態だから
あなたを好きになったのに。

何を今さら。
やっぱりオマエ、俺なんかよりよほど変態。

んなこと言ったって、どうすりゃいいのよ。
そだよ。変態なんだもん、しょうがないじゃん。

・・って。はぅぅ。そなの、わたし変態なの。
だからね。あなたじゃなきゃ駄目なのよ。

ごめんね。
あなたじゃないと、わたし気持ちよくないの。

ねね、わたし、もっと変態になってもいい?
posted by sizuku at 03:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 銀色の水鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年05月30日

今朝のあなたに

怒ってもいいのね?
泣いてもいいのね?
笑ってもいいのね?

怒ってもいいのね。
泣いてもいいのね。
笑うことさえ・・あなたは

ねぇ わたし
 今 
あなたの傍で 生きてるわ
posted by sizuku at 10:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 銀色の水鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年05月28日

コトバアソビ。

むくむくと悪戯心が起こるとき 
わたしには
思ってもないことを言う悪い癖がある

 おまえならどうする?

お仕置きがしたいのなら 理由はなんでも
わたしがどう答えようが
そこに意味などないのでしょ? ね?

 そうねぇわたしなら・・

お仕置きなんか欲しくないのよ 
褒めて欲しいの 
さすがオレの、と言わせたいのよ

・・これがわたしのヒトリアソビ。コトバアソビ。
posted by sizuku at 08:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 銀色の水鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年05月27日

「彼女」

そう言えば
暫く彼女に逢っていない

 彼女はどこ?

いつもそこら辺にいた
彼女はどこに行ったんだろう

 あなたは知ってる?
posted by sizuku at 04:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 銀色の水鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年05月23日

めがさめたらコドモになっていた

むにゃっと まだすこしねむいめをこすり
ふぁぁぁっとひとつ ちぃさなあくび
「おとーさん。おかーさん。おはよ、ゴザイマス。」
だいすきなパパとママのにおいがする あんしん あんしん

さーきょうはドコいこう さーきょうはナニしよう
アレも コレも たくさんしたいぞ くふふっ
「気をつけて行くのよ?」
うん、わかってるよぉ だいじょうぶ だいじょうぶ

さぁ きょうも オトナのせかいに いってきまぁす。
posted by sizuku at 09:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 銀色の水鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年05月22日

おはよう。

ん。と。
気持ちのいい朝。
 昨日とおんなじ朝なのにね。

ん。と。
私が私らしい朝。
 いつもとおんなじ朝なのにね。

ん。と。
わたしの朝に。おはよう。

んと。
あなたの朝にも、おはよう。
posted by sizuku at 08:42| Comment(4) | TrackBack(0) | 銀色の水鏡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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